入門計量経済学

入門計量経済学
著者 James H. Stock 著Mark W. Watson 著宮尾 龍蔵 訳
分野 経済・経営  > 数学  > 統計解析
発売日 2016/05/27
ISBN 9784320111462
体裁 B5・770頁
定価 14,300円 (本体13,000円 + 税10%)
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 本書がこれまでのテキストと大きく異なるのは、具体的な応用例を通じて計量手法の内容と必要性を理解し、応用例に即した計量理論を学んでいくという、その実践的なアプローチにある。従来のテキストでは、まず計量理論とその背後の仮定を学び、それから実証分析に進むという順番で進められるが、時間をかけて学んだ理論や仮定が現実の実証問題とは必ずしも対応していないと後になって知らされることが少なくなかった。本書では、まず現実の問題を設定し、その答えを探るなかで必要な分析手法や計量理論、そしてその限界についても学んでいく。また各章末には実証練習問題があり、実際にデータ分析を行って理解をさらに深めることができる。読者が自ら問題を設定して実証分析が行えるよう、実践的な観点が貫かれている。
 本書のもう一つの重要な特徴は、初学者の自学習にも適しているということである。とても平易で丁寧な筆致が徹底されており、予備知識のない初学者であっても各議論のステップが理解できるよう言葉が尽くされている。

(原著:INTRODUCTION TO ECONOMETRICS、 2nd Edition、 Pearson Education、 2007.)
第I部 問題意識と復習

第1章 経済学の問題とデータ
1.1 経済学の問題
1.2 因果関係の効果と理想的な実験
1.3 データ:出所と種類

第2章 確率の復習
2.1 確率変数と確率分布
2.2 期待値,平均,分散
2.3 2つの確率変数
2.4 正規分布,カイ二乗分布,ステューデントt分布,F分布
2.5 無作為抽出と標本平均の分布
2.6 大標本の場合の標本分布の近似

第3章 統計学の復習
3.1 母集団の平均の推定
3.2 母集団の平均に関する仮説検定
3.3 母集団の平均に関する信頼区間
3.4 母集団の異なる平均の比較
3.5 実験データに基づく因果関係の効果の推定:平均の差による推定
3.6 標本数が小さい場合のt統計量
3.7 散布図,標本分散,標本相関


第II部 回帰分析の基礎

第4章 1説明変数の線形回帰分析
4.1 線形回帰モデル
4.2 線形回帰モデルの係数の推定
4.3 回帰式の当てはまりの指標
4.4 最小二乗法における仮定
4.5 OLS推定量の標本分布
4.6 結論

第5章 1説明変数の回帰分析:仮説検定と信頼区間
5.1 1つの回帰係数に関する仮説検定
5.2 1つの回帰係数に関する信頼区間
5.3 Xが(0,1)変数のときの回帰分析
5.4 不均一分散と均一分散
5.5 最小二乗法の理論的基礎
5.6 標本数が小さい場合のt 統計量
5.7 結論

第6章 多変数の線形回帰分析
6.1 除外された変数のバイアス
6.2 多変数回帰モデル
6.3 多変数回帰モデルにおけるOLS推定量
6.4 多変数回帰の当てはまりの指標
6.5 多変数回帰モデルにおける最小二乗法の仮定
6.6 多変数回帰モデルにおけるOLS推定量の分布
6.7 多重共線性
6.8 結論

第7章 多変数回帰における仮説検定と信頼区間
7.1 1つの係数に関する仮説検定と信頼区間
7.2 結合仮説のテスト
7.3 複数の係数が関係する制約のテスト
7.4 複数の係数に対する信頼集合
7.5 多変数回帰におけるモデルの特定化
7.6 テスト成績データの実証分析
7.7 結論

第8章 非線形関数の回帰分析
8.1 非線形回帰式をモデル化する一般アプローチ
8.2 1説明変数の非線形モデル
8.3 説明変数間の相互作用
8.4 生徒・教師比率がテスト成績に及ぼす非線形の効果
8.5 結論

第9章 多変数回帰分析の評価
9.1 内部と外部の正当性
9.2 多変的回帰分析の内部正当性を危うくする要因
9.3 回帰式が予測に使われる際の内部と外部の正当性
9.4 具体例:テスト成績とクラス規模
9.5 結論


第III部 回帰分析のさらなるトピック

第10章 パネルデータの回帰分析
10.1 パネルデータ
10.2 2 時点のパネルデータ:「事前と事後」の比較
10.3 固定効果の回帰
10.4 時間効果の回帰
10.5 固定効果回帰モデルの仮定と標準誤差
10.6 飲酒運転に対する法律と交通死亡事故
10.7 結論

第11章 被説明変数が(0,1)変数の回帰分析
11.1 (0,1)被説明変数と線形確率モデル
11.2 プロビット,ロジット回帰
11.3 プロビット,ロジットモデルの推定と統計的推論
11.4 ボストン住宅ローンデータへの応用
11.5 結論

第12章 操作変数回帰分析
12.1 操作変数法による推定:1説明変数,1操作変数の場合
12.2 一般的な操作変数回帰モデル
12.3 操作変数の正当性の検討
12.4 たばこ需要への応用
12.5 正当な操作変数はどこから見つけるのか?
12.6 結論

第13章 実験と準実験
13.1 理想的な実験と因果関係の効果
13.2 実際の実験における問題
13.3 実験データに基づく因果関係の効果の推定
13.4 少人数クラスの効果:実験に基づく推定
13.5 準実験
13.6 準実験の潜在的な問題
13.7 異質な母集団の下での実験と準実験の推定値
13.8 結論


第IV部 経済時系列データの回帰分析

第14章 時系列回帰と予測の入門
14.1 回帰モデルを使った予測
14.2 時系列データと系列相関
14.3 自己回帰モデル
14.4 他の予測変数を追加した時系列回帰と自己回帰・分布ラグモデル
14.5 情報量基準を使ったラグ次数の選択
14.6 非定常性I:確率トレンド
14.7 非定常性II:ブレイク(回帰関数の変化)
14.8 結論

第15章 動学的な因果関係の効果の推定
15.1 オレンジジュース・データの概観
15.2 動学的な因果関係の効果
15.3 動学的な因果関係の効果の推定:外生的な説明変数を含む場合
15.4 不均一分散・自己相関を考慮した標準誤差
15.5 動学的な因果関係の推定:説明変数が強い外生の場合
15.6 オレンジジュース価格と寒波
15.7 外生性の仮定は妥当か?いくつかの具体例
15.8 結論

第16章 時系列回帰分析の追加トピック
16.1 ベクトル自己回帰モデル
16.2 多期間の予測
16.3 和分の次数とDF-GLS単位根テスト
16.4 共和分
16.5 変動率のかたまりと自己回帰の条件付不均一分散
16.6 結論


第V部 回帰分析に関する計量経済学の理論

第17章 線形回帰分析の理論:1説明変数モデル
17.1 最小二乗法の仮定の拡張とOLS推定量
17.2 漸近分布理論の基礎
17.3 OLS推定量とt統計量の漸近分布
17.4 誤差項が正規分布に従うときの正確な標本分布
17.5 ウエイト付き最小二乗法

第18章 多変数回帰分析の理論
18.1 多変数線形回帰モデルとOLS推定量の行列表現
18.2 OLS推定量とt統計量の漸近分布
18.3 結合仮説のテスト
18.4 誤差項が正規分布に従うときの回帰統計量の分布
18.5 誤差項が均一分散の下でのOLS推定量の効率性
18.6 一般化最小二乗法
18.7 操作変数法と一般化モーメント法推定
講師向け補助教材

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詳しくは,講義用資料ダウンロードページをご確認のうえ,小社教科書担当
(text@kyoritsu-pub.co.jp)まで電子メールにてご請求ください。
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