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森林と土壌

書籍情報
シリーズ名森林科学シリーズ 全13巻 【7】巻
ISBN978-4-320-05823-1
判型A5 
ページ数262ページ
発行年月2018年03月
本体価格3,300円
森林と土壌 書影
森林と土壌

森林の成り立ちや変化を考える時,土壌の果たす役割は非常に大きい。土壌にどれだけの水や養分,有機物が含まれているのか,根を伸ばすための隙間はどのくらいあるのか,土壌動物や微生物が十分に生息できる条件はあるのか,水はけや酸素濃度はどの程度であるかなど,多様な観点から形成される土壌の性質や機能は,森林全体のありようにも深く関わっている。本書は,各分野で活躍している研究者が,森林土壌の生成や性質,機能について学ぶべき代表的な内容を解説したものである。通読することによって,森林土壌の特徴,機能,役割などを理解でき,森林における土壌の重要性や周辺諸科学との関連性などを深く理解する助けとなるであろう。

目次

第1章 総論(柴田英昭)
はじめに
1.1 森林と土壌の相互関係
1.2 日本の森林土壌を取り巻く環境変化と学術的課題
  1.2.1 気候変動(地球温暖化,極端気候)
  1.2.2 大気汚染(酸性雨,窒素沈着,重金属)
  1.2.3 森林施業
  1.2.4 里山放棄,土地利用変化
1.3 本書のねらいと構成

第2章 森林土壌の分類と機能(藤井一至)
はじめに
2.1 土壌構成成分
  2.1.1 三相分布,土性,土壌層位
  2.1.2 有機物
  2.1.3 母材と鉱物
  2.1.4 土壌の荷電,イオンの吸着・脱着
2.2 土壌生成因子
  2.2.1 気候
  2.2.2 時間
  2.2.3 地形
  2.2.4 母材
  2.2.5 生物
2.3 土壌生成プロセス
  2.3.1 物質の付加(降下,固定,堆積)
  2.3.2 物質の損失(侵食(風食,水食),分解,溶脱)
  2.3.3 形態変化(腐植化,風化)
2.4 土壌分類および分布
  2.4.1 soil taxonomyおよびWRB
  2.4.2 林野土壌分類
  2.4.3 日本土壌分類体系
2.5 世界および日本の土壌の機能
  2.5.1 日本の森林土壌と物質循環
  2.5.2 熱帯の森林土壌と物質循環
  2.5.3 周極域の土壌(未熟土,永久凍土,泥炭)と物質循環
おわりに

第3章 広域風成塵と火山噴出物が土壌生成に及ぼす影響(平舘俊太郎)
はじめに
3.1 残積土と累積土
3.2 累積土的な土壌生成概念の必要性
  3.2.1 火山灰土壌
  3.2.2 石灰岩上の土壌
  3.2.3 土壌層位間で土性や鉱物組成などの違いが小さい土壌
  3.2.4 歴史的イベントを記録する物質が断面内で層状に出土する土壌
3.3 土壌中における累積性堆積物としての広域風成塵
  3.3.1 広域風成塵とは
  3.3.2 広域風成塵を構成する物質
  3.3.3 広域風成塵の風化に伴う変化
  3.3.4 広域風成塵の飛来パターンと飛来量
  3.3.5 広域風成塵を主要母材とする土壌
3.4 土壌中における累積性堆積物としての火山噴出物
  3.4.1 岩石と火山噴出物のタイプと名前
  3.4.2 日本における火山噴出物の分布と堆積状況
  3.4.3 火山噴出物を構成する成分の風化抵抗性
  3.4.4 火山噴出物の風化とそれに伴う化学特性変化および土壌分類との関係
  3.4.5 火山噴出物の一次堆積と二次堆積およびその土壌化
おわりに

第4章 森林土壌に生息する土壌動物(菱 拓雄)
はじめに
4.1 土壌動物を制御する土壌環境
  4.1.1 土壌水分
  4.1.2 土壌堆積腐植型
  4.1.3 腐植堆積と土壌微生物
  4.1.4 土壌堆積腐植と養分動態
4.2 土壌動物の特徴と種類
  4.2.1 土壌動物の機能群
  4.2.2 腐植食物網
  4.2.3 土壌動物の分類群
4.3 土壌環境条件に対する土壌動物の分布の特徴
  4.3.1 自然環境が決定する土壌動物現存量
  4.3.2 さまざまな撹乱が土壌動物の現存量に影響する
4.4 土壌動物による土壌機能への影響
  4.4.1 土壌動物の有機物分解への寄与
  4.4.2 微生物食土壌動物が微生物分解機能に与える影響
  4.4.3 リター変換者が土壌分解機能に与える影響
  4.4.4 生態系改変者が土壌の有機物分解および貯留機能に与える影響
おわりに

第5章 森林土壌微生物の構成と養分動態へのかかわり(磯部一夫)
はじめに
5.1 微生物の進化系統と生理生態機能
  5.1.1 微生物の進化系統
  5.1.2 微生物のエネルギーと栄養の獲得
  5.1.3 微生物の生理生態機能と進化系統の関係
5.2 森林土壌中の微生物群集の解析
  5.2.1 (メタ)ゲノムと(メタ)トランスクリプトーム
  5.2.2 土壌からの核酸抽出と進化系統・代謝機能の解析
  5.2.3 微生物の培養と生理生態機能解析
5.3 微生物の生息環境と構成および地理分布
  5.3.1 微生物の生息環境
  5.3.2 微生物の構成および地理分布
5.4 土壌微生物の窒素動態へのかかわり
  5.4.1 微生物の窒素代謝に関する発見
  5.4.2 微生物の窒素代謝と土壌の窒素動態
  5.4.3 微生物の窒素代謝の制御要因および他元素とのかかわり
5.5 森林における土壌微生物群集の生態系機能
  5.5.1 森林の形成と土壌微生物群集
  5.5.2 植物と土壌微生物群集の相互作用
おわりに

第6章 土壌有機物の特性と機能(保原 達)
はじめに
6.1 土壌有機物とは
  6.1.1 森林土壌に蓄積する土壌有機物
  6.1.2 土壌有機物の多様性と普遍性
6.2 土壌有機物の組成
  6.2.1 元素および官能基
  6.2.2 生体分子
6.3 土壌有機物が土壌環境にもたらすもの
  6.3.1 土壌物理的環境への影響
  6.3.2 イオン成分動態への影響
  6.3.3 土壌生物の活性への影響
6.4 土壌有機物の生成:落葉分解と土壌有機物
  6.4.1 リターの分解
  6.4.2 微生物体の寄与
  6.4.3 葉リターと材リターの分解の違い
6.5 植物栄養と土壌有機物
  6.5.1 無機態養分の供給源としての土壌有機物
  6.5.2 有機態窒素の吸収
  6.5.3 重金属とのキレート
6.6 土壌有機物と鉱物の相互作用
6.7 森林の外とつながる土壌有機物
  6.7.1 地球規模の炭素循環と土壌有機物
  6.7.2 森林と河川・海洋をつなげる土壌有機物
おわりに

索 引