工学のための応用代数

書籍情報
シリーズ名工系数学講座 全20巻 【4】巻
ISBN978-4-320-01603-3
判型A5 
ページ数184ページ
発行年月1999年10月
本体価格2,700円
工学のための応用代数 書影
工学のための応用代数

 世の中にはすでに工系のための代数の教科書はたくさんある。しかし,それらは代数の話題の中から工学に役立つ可能性の高いと思われる部分を集めて作られた,あくまで「数学書」である場合が多い。本書はそれらとは異なり,もう一歩踏み込んで,代数的ものの見方が実際の工学の中でどのように役立っているのかを具体的な例を通して解説することに力を注いでいる。
 本書にはたくさんの例が取り上げられており,それらは2種類に分けることができる。その第一の例は,すでに読者にとってなじみの深い材料を使って,新しい概念を確認し,その理解を助けるためのものである。第二の例は,代数的なものの見方の工学への応用である。これらの例を通して,代数を工学的に眺める‘こころ’を理解できる。

目次

第1章 代数系
1.1 代数系
1.2 代表的な代数系
1.3 同値関係と商構造
1.4 可逆化

第2章 束
2.1 順序と束
2.2 特殊な束
2.3 商束
2.4 連鎖

第3章 半群と言語
3.1 アルファベットと言語
3.2 形式文法
3.3 言語の認識機械
3.4 言語とコンパイラの設計

第4章 群
4.1 部分群と剰余類
4.2 正規部分群と準同型
4.3 巡回群
4.4 直積
4.5 組成列
4.6 置換群と数え上げ

第5章 環と体
5.1 整域と商体
5.2 ミクシンスキーの演算子法
5.3 イデアルと剰余環
5.4 ユークリッド整域と単項イデアル環
5.5 一意分解整域

第6章 拡大体
6.1 拡大体,部分体
6.2 全順序環,全順序体
6.3 記号摂動法と図形処理
6.4 形式的べき級数
6.5 超越拡大体,代数拡大体,最小多項式
6.6 作図可能性
6.7 代数閉体,代数閉包
6.8 分解体,1の原始n乗根,円分体

第7章 多項式環
7.1 多項式
7.2 整除と剰余定理,因数定理
7.3 多変数の多項式,整域上の多項式,体上の多項式
7.4 形式的微分
7.5 M系列と乱数

第8章 整数
8.1 約数,倍数
8.2 整数の剰余類,合同式
8.3 不定方程式,合同式の方程式
8.4 オイラー関数,メビウス関数
8.5 計算機と整数
8.6 整数のRSA暗号への応用

第9章 有限体
9.1 有限体の性質
9.2 有限体の存在証明
9.3 有限体の同型
9.4 有限体の線形符号への応用